VIPカーの特徴とは
VIPカーの起源については諸説あります。
もともと暴走族の改造車のスタイルをベースに確立されていったというという説が根強いようです。
また、当時のメルセデスのAMGやケーニッヒなどの押し出しの強いチューンドカーへの憧れや、そのイメージを真似たものとも言われています。
よくある主な特徴としては、このような点が挙げられます。
・国産高級車が多い。特にセルシオ、クラウン、セドリック、グロリア、シーマ、アリストなどの中古車がベース
・車高が低い。
・派手なエアロパーツ
・巨大なホイールと超扁平タイヤ
・二本出し以上の爆音マフラー
・透過率の低い濃いフィルム
・内装はシートは本革で木目調パネルの装飾
・高価なウーハーやスピーカーなど音響にこだわる
いずれも装飾を重視したもので、走行性能の向上のためというよりはファッション性の向上が強いです。
ちなみに海外では『VIPカー』というジャンルはありません。
強いて言えば、『ヘラフラッシュ(Hellaflush)』があります。これは多少日本のVIPカーの影響を受けていると言われています。
基本的には車高を下げて、大径ホイールを履いていることが特徴です。
必ずしも高級車ではなくスポーツカーなどを対象にすることもあるようです。
恐い人が乗っている？
クルマのイメージからすると少し恐めの人が乗っているイメージがあります。
とあるテレビ番組で、このようなVIPカーに乗る人を取材した番組が過去にありました。
取材に登場する人々はさぞや…と思ったところ、意外にそうでもありません。
見た目は少し派手な感じですが、普通の会社員らしい人、受け答えもしっかりと丁寧な人が多いようです。
もちろんそうでない人も中にはいるかもしれませんが、意外と普通の人でこういうスタイルが好きで乗っているケースが多いようです。
本当の『VIP(要人)』が乗るVIPカーは？
本当にVIPな人達が乗っているクルマはどんな特徴があるのでしょうか？
基本的には高級フルサイズセダンで、いわゆるVIPカーと同じ車種であることも多いですが、新型車でかつ「無改造」であることが特徴です。
カスタムをしていたとしても大人しい純正パーツが装着されている程度です。
さきほどのVIPカーとは大きく違いますね。
主な特徴としては次の通りです。
・国産高級車のみならず高級輸入車
・新型車
・無改造
・自分で運転することは少なく、運転手が付いている
・安全に移動することが第一なので安全運転でそれほどスピードは出さない
・性能的には超高性能。その気になれば速い
・ボディは基本的には黒系の濃い色
・スモークは真っ黒ではなく薄め。もしくはカーテンが装着されている
・排気音もエンジン音も非常に静か
・常に綺麗に洗車されており、車内も掃除が行き届いている
『VIPカー』は派手でいかつい印象が際立つのに対し、『本当のVIPが乗るクルマ』はあまり目立たせず控えめにしているようです。
本当のVIPが乗るクルマは、中にいるVIP(要人)を危険な目に合わせないよう、走行ルートまで配慮がなされている場合もあるとのことです。
『VIPカー』は必ずしも暴走族や恐い方が乗るクルマではなく、あくまでもこういうスタイルの愛好家の表現の一つであり、本当のVIPが乗るクルマとは全く方向性は違うものなのですね。
